あつカマ通信 vol.9

『いまこそ行きたい!新宿ゴールデン街』(2015年発行)

  本書は、新宿周辺で発行されているタウン誌『JG』の単行本ムックです。 

  新宿ゴールデン街、というと、生まれも育ちも愛知の尾張人である私(ラッキー)からすると、行った事はないですが、テレビ番組などで時折紹介される、昭和の風情色濃く残る飲み屋街、といった印象です。 

  そんな新宿ゴールデン街を、私のような初心者に向けて、親切丁寧な解説を試みたのが本書です。
その道の達人によるお店紹介から、各店舗の割引券(本書は2015年発行のため期限切れ)、簡単な歴史、老舗マスターやママのインタビュー等々、盛り沢山の内容です。 

  肩寄せあうような小さな飲み屋が好きな私にとっては、前々からいつか訪れてみたい場所であった新宿ゴールデン街ですが、本書によりその気持ちは一層膨らむのでありました。 

さてここまで来て、酒場放浪記じゃあるまいし、ドラァグクイーンと新宿ゴールデン街に何の関係があるのかね、とお叱りを受けそうですが、発行元のタウン誌『JG』に連載コーナーを持ち、本書でも登場するのが、ドラァグクイーンのヴィヴィアン佐藤さんなのです。 

ドラァグクイーンの他にも美術家、非建築家、文筆家、と様々な肩書きをお持ちのヴィヴィアンさんは、新宿ゴールデン街と深い縁があり、読む者を妖しく誘うような筆致で、ギャランティーク和恵さんの『夜間飛行』ほか4軒のお店を紹介しています。その文末を引用して、この項の終わりといたします。 

『ゴールデン街は、その人の業が深ければ深いほど、合わせ鏡のように共鳴する場所。自分の精神の星に帰るように今日も夜な夜ないざ宇宙へ!』

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