あつカマ通信 vol.10

『花形文化通信』No.43 1992.12 


 『花形文化通信』は、1989年から1997年まで発行された月刊のフリーペーパーです。 


 本書創刊の1989年(平成元年)といえば、本邦初のドラァグクイーンパーティー『ダイヤモンド・ナイト』が開催された年であります。

それから3年後の1992年発行の本書43号に登場するのが、『ダイヤモンド・ナイト』の中心人物にして、シャンソン歌手であり、日本最古のドラァグクイーンと言われるシモーヌ深雪さんです。 


記事はごく短いものですが、記者は様々な言葉で、未知なる存在(シモーヌ深雪及びドラァグクイーン)への理解を試みているかのようで、大変に興味深い内容であり、黎明期の日本のドラァグクイーンを取り巻いたであろう環境や視線を想起させられます。

記者によるシモーヌ深雪さんへの形容を抜粋、列挙します。


世紀末美術、異形のシャンソン歌手、三輪明宏(原文ママ)のレプリカ、日本では数少ないカルトスター、ラフレシアのように巨大な徒花、、、 以下は、シモーヌさんの言葉です。

『ドラッグ・クイーン(原文ママ)というのは、結果的にオブジェになるというのが正しいと思うんですけど(中略)今、こういうジャンルでこういうことをやっている人がいないので、早くお友達が欲しいんですけど』 

 本書の発行から三十年が過ぎました。


おそらく年齢的にはシモーヌさんと近い私(ラッキー)は、四半世紀遅れてこの世界に足を踏み入れました。

だからこそ、歴史の生き証人たる先達の言葉に興味が尽きません。


『花形文化通信』はwebサイトで復活をしており、シモーヌ深雪さんのロングインタビューも公開されております。

皆さんもぜひ、ご一読くださいませ。

0コメント

  • 1000 / 1000